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ZOZOTOWN(ゾゾタウン)が求めるカッコよさとは?

以下、「繊研新聞」の記事を抜粋して、ZOZOTOWNが求めるカッコよさについて考えてみました。端的にいうと、前澤氏または彼等が求めるカッコよさとは「ポリシーを持ち、妥協せずに、手を抜かず、顧客の身になって考えて仕事をする」ことです。極当たり前ながらなかなか実践できないことを、彼等は「こうした方がカッコいいよね」という考えのもとでスイスイと実行していることがよく分かります。

ZOZOTOWNで最も特徴的なのは、ZOZOTOWNという架空の土地を模した風景。この風景は時間帯や訪問者の数によって変化します。この風景は、一線で活躍するインテリアデザイナー、建築家が手がけました。リアルを知らないウェブデザイナーではなく、実際にインテリアデザインや建築をしている人が作成しました。

UNITED ARROWS会長の重松理は「初めてアクセスしたら、あまりにもカッコ良くて」。という感想を漏らしたそうです。それほどカッコよく仕上がっています。

今後の消費行動ではネットの重要性がますます高まります。ユナイテッドアローズ(UA)もそのことにもちろん気付いています。特に彼等はファーストコンタクトを重要視しています。というのも、最初に見たときに、文化的な香りのしない単なる商品の羅列だったら、その後二度とその店を訪れてくれないと考えているからです。

その点、ZOZOTOWNは全ての店舗の入り口に、実際の店舗以上にリアルなコンピューターグラフィックを配置し、この統一感とカッコよさで他のECサイトと一線を画す存在感をかもし出しています。このような統一感とカッコよさにより、ユナイテッドアローズ(UA)nano・universe(ナノ・ユニバース)などのブランドを最優先するショップの誘致に成功しました。

例えばnano・universe(ナノ・ユニバース)。自社ホームページも持っていない同社は当初は出店に積極的ではなく、店のイメージPRが主目的だったそうです。しかし、出店後、想像以上の売れ行きに驚き、商品充実を検討しているとのことです。UAインターネット事業推進責任者の袰岩剛氏も「カッコいいだけで、商売にならない。買いにくいだったら出店しなかっただろう」として、当初はネット、すなわちZOZOTOWNの可能性については懐疑的だったようです。

ZOZOTOWNの仕事に対する熱意は確実にテナントに響いており、「要望に対しての返答が早い」、こう言って、UAはデザインだけでなく、ZOZOTOWNの取り組みもべた褒めしています。

彼等の熱意はあらゆる部分に注がれています。例えば物流。彼等は、外注せずに社内に物流倉庫を置いています。したがって、消費者からの問い合わせも実物を手に取りながら説明ができるから答えられないことはほとんどありません。物流専任などというカッコ悪い仕事は無く、将来のバイヤーたちがアルバイトとして商品の梱包を担当します。前澤氏曰く「物流専任ってカッコ悪いでしょ。お客様の手に渡る直前の作業を服にまったく興味のない人に任せるのもカッコ良くない」。

また、ZOZOTOWNの統一感に大きく寄与しているサイトの画像。この画像についても誰がどこで観ても綺麗に映るように多大な努力をしています。たとえば、液晶やブラウン管、「マック」や「ウインドウズ」OSなど、各種モニターや各種システムで色の出方などを確認しており、あのような美しさや統一感の裏では多大な努力が惜しげもなく費やされているのです。

その他、ZOZOTOWNでは1人が何役もこなします。バイヤーは店長兼任で仕入れから店舗運営、収益までの責任を負います。また、もともとZOZOTOWNの顧客だったという社員が多いため、聞きたいことや知りたいこと、クレーム、問い合わせが起こりそうな事態を事前に察知して先手を打つため、問題は殆ど生じないとのことです。

とにかくZOZOTOWNの社内は風通しが良いようです。その社内の好状況を反映してか、2005年1月から5月ぐらいまでの返品率は0.03%という少なさです。また、返品とはいっても長期不在などの客の都合によるものが大部分だそうです。

ZOZOTOWNは今後もブランドを大事にするアパレルショップにとって魅力的なショッピングサイトとして発展していくでしょう。